World Coinとは
World Coinは、Chat GPTの開発元であるOpen AI社 CEO Sam Altman氏が、物理学者 Alex Blania氏と共同開発をしているプロジェクトで、全世界の人々にベーシックインカムを提供することを目的として設立されました。
World Coinの受給資格はただひとつ、人間である事です。
World Coinが目指す世界
Blania氏によると、このプロジェクトは壮大な社会実験として大胆な前提を元に計画されています。
Blania氏は"今後AIの技術が向上を続け、最終的にはAGI(汎用人工知能)へと進化してゆく過程でAIによる生産性の向上は多くの人々から仕事を奪い、富の一極集中をさらに加速させる恐れがある。AIによってもたらされる富を全人類へ平等に再分配するべきだ。World Coinによるユニバーサル・ベーシック・インカムは、何十億の人々に力を与えることが出来る。" と述べており、全世界の人々がAIによる恩恵を平等に受けられる社会を目指したプロジェクトとして開発を進めているとの事です。
7月24日にはWorld Coinのメインネットがローンチされ、世界各地に設置された登録所で生体認証を行うことでWLDのエコシステムに参加することができるようになりました。公式ホームページ内のカウンターによると、既に200万人以上の登録者が確認できます。
World Coinはメインネットのローンチと同時にBinanceやOKX、Bybit、MEXCといった大手暗号資産取引所にも上場しています。
全人類固有のID
World CoinプロジェクトではPoP(Proof of personhood)つまりは完全なる個人の証明を大切にしており、AIと人間の識別、固有の人格を証明するための手段を確立する必要がありました。
World IDは、個人を識別するためにゼロ知識証明の技術を活用し虹彩認証のみで発行を行います。
これにより開発者側も、ひとつのIDが1人の人間である事以外は把握できません。
計画では将来的に数十億人のIDを識別する必要があり、情報が唯一無二であること、偽造が難しいこと、データベースの構築が安価なことなどの理由で虹彩認証が採用されました。
Orb(オーブ)という特殊な機械で眼球内の虹彩を読み取ると、網膜データが機械学習アルゴリズムによって数値化され、World IDが発行される仕組みで、発行されたIDからWLDトークンを受け取ることができます。

懸念される生体認証での判別
World IDの取得では、機械学習によって虹彩情報を数値化した後は、網膜画像の削除も可能で、個人情報の扱いには最大限の注意を配っているとされていますが、特定の組織による世界規模な生体データベースの構築はさまざまな懸念が生まれ、専門家や有識者の中には仕組みそのものに警鐘を鳴らす者たちもいます。
さらには暗号資産業界からも懸念の声が上がっており、Ethereumの共同開発者であるVitalik Buterin氏は、このシステムにはプライバシーやセキュリティ、結果的に中央集権化を招く恐れ等、潜在的問題が幾つもあると発言しています。
ケニアでは8月2日、登録者が金銭的な見返りのため、十分な説明のないまま消費者の同意を得る可能性があるとし、ワールドコインの国内での活動を停止にしたと発表しました。
さらには生体データ自体の売買等も確認されており、今後の対策についてWorld coin側はプライバシー問題への理解と強化を図るとしています。
World coinの参加方法
すでに日本でもオーブ設置の登録所が開設されており、誰でもこのプロジェクトに参加することができます。

World IDを取得
World IDの取得するには実際に登録所へ行き、オーブでの虹彩情報の認証が必要です。8月現在、都内6ヶ所の登録所でオーブが常設されています。混雑のため登録所は予約制となっていますが、認証自体は数分で完了します。
World Appを認証
World IDを取得するとAppの認証が設定できるようになります。
トークンの受給や支払い、送金などは全てWord App上で行われます。
World AppはEthereumのレイヤー2ネットワークであるOptimismと提携しており、ネットワーク上の他の通貨も利用することができる仕様となっています。
Wold Coin token (WLD)を受け取る
IDとアプリの登録が完了すると、初回配布として、現在25WLDが支給されています。※初回配布分は365日間の出金、送金制限があります。
今のところ毎週日曜日に1WLDの配布が行われ、配布通知が来た際にClaim(請求)を行う事でウォレットに反映されますが、WLDの配布量は今後変動する可能性があるとされています。
構想が実現された世界
壮大な世界規模のプロジェクトである分、懐疑的な意見などもありますが、基本的にはAIの進化を人類のために向けているものであり、プロジェクトを進めていく過程での問題の解決と成長にフォーカスする事で、より良いシステムを構築していく事が期待できます。
Altman氏は、大きな課題について話すには時期早々と考えてはいますが、「皆が自分の望むもののベストな状態で生活できるようになり、個人の自立性と主体性が増大し、より多くの時間を好きな事に使える世界が来る」と語っています。